卒業研究参考文献

前回更新から1ヶ月ちょい、目指せ月1更新?
というわけで今回は「卒業研究参考文献」です。



が、その前にそもそも「卒業研究」の説明が必要ですね。
今年度より探究型学習の研究部会が立ち上がったのは
前回の日記に書きましたが、
それと同時に今年度6年生が「1年間かけて個々のテーマで研究をする」
という取り組みを行うことになりました。
テーマを決めるところから発表まで、
全員各自自由なテーマで1年間かけて行う、
言ってみれば大学の卒論のようなものです。


しかし、6年生はこれまで探究型学習の積み重ねがありません。
調べ学習はこれまで何度か行なっているものの、
系統的に調べるスキルを教えてはいません。
つまり、1から全てのスキルを教えていかなければならない。
そのために今年度6年生の図書の時間(隔週)は
全て卒業研究に当てられ、毎時間一緒に進めていく、
という形式と相成りました。


そしてもうひとつ問題点があります。
教える立場の方もこんな取り組みは初めてなのです。
昨年度から徐々に系統的に教えられるよう研究しながら
取り組んではいるものの、こちらも1から研究して
教えていかないといけません。いわば卒業研究・研究。
というわけで色々と参考文献を漁りまくりました。
以下はその参考文献リストですが、
その中で最も役に立った、というよりこれを基に進めたのが


問いをつくるスパイラル―考えることから探究学習をはじめよう!

問いをつくるスパイラル―考えることから探究学習をはじめよう!



この本は自分でテーマを決め良い「問い」を作るところまで、
その過程をワークシートと解説とともに進めていける本です。
高校生が読みながらやっていけるという内容ですが、
もちろん高校生だけでなく教える側にとっても大変役立ちます。
というか、この本が無かったら多分卒業研究勧められませんでした。
もちろん、卒業研究だけでなく様々なテーマに応用できる内容です。
学校司書必読書だと思います。


情報大航海術―テーマのつかみ方・情報の調べ方・情報のまとめ方

情報大航海術―テーマのつかみ方・情報の調べ方・情報のまとめ方


クックとタマ次郎の情報大航海術―図書館からはじめる総合学習・調べ学習

クックとタマ次郎の情報大航海術―図書館からはじめる総合学習・調べ学習


続いての2冊、実はこの2冊を知ったのは1学期も終わりの頃…
この本、もっと早く読んでおくべきだったなぁ。
この本は現在清教学園で探求型学習に取り組んでおられる
片岡則夫先生の(過去の勤務校での)実践報告をふんだんに
交えた、探究型学習の解説書。
実践に基づいているので、生徒がつまずくところ、
教えるべきポイントや教え方がとてもわかりやすい。
これは本当スタート前に読んでおくべきだった…
1学期の最後に読んだのですが、すぐに役立ちました。
残念ながら在庫が出版社にも無いようなので、
お近くの図書館でご覧ください。


加えて、ネットショップでの取り扱いが無いのですが
桑田てるみ先生の
「6ステップで学ぶ中学生高校生のための探究学習スキルワーク」も
卒業研究の流れを組む上で役立ちました。
こちらもワークシート付きで参考になります。


以上がかなり役立った資料ですが、
他にもたくさん役だった資料があります。


先生のための「百科事典」ノート

先生のための「百科事典」ノート


お父さんが教える 自由研究の書きかた

お父さんが教える 自由研究の書きかた


本で調べて、ほうこくしよう

本で調べて、ほうこくしよう



しらべる力をそだてる授業!

しらべる力をそだてる授業!


赤木かん子先生の著作たち。
百科事典やテーマの決め方、著作権等がわかりやすく解説されています。


そして以下は「情報の種類と探し方」を教える時に参考にした本。


図書館活用術 新訂第3版: 情報リテラシーを身につけるために

図書館活用術 新訂第3版: 情報リテラシーを身につけるために


「図書館の人に聞く」という情報探しの手段の解説に参考にしました。
公共図書館の活用術の本ですが、その中で
公共図書館の司書さんに相談する前に注意すべきポイントが
詳しく解説されています。


情報検索演習 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 2-6)

情報検索演習 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 2-6)


大学で使われるテキストなのですが、
ウェブページの信頼性についての記述があります。
これは大変わかりやすかった。
情報の信頼性という観点で子どもたちに
インターネットの特性について説明するのに大いに役立ちました。
他にも高校以上なら使えそうな各種サイトのジャンル別リストもあります。
インターネットの特性については上記のかん子先生の
「先生のための百科事典ノート」
「お父さんが教える自由研究の書きかた」
の2冊にも役立つ記述があります。


情報の特性と利用‐図書館情報資源概論‐

情報の特性と利用‐図書館情報資源概論‐


情報の歴史・種類・信頼性・生産・流通など、
情報に関して深く考察し論述されている資料。
実は全部はまだ読んでいないのですが、
第1部の第3章「情報そのものの価値」を参考にしました。
第3部「分野別情報資料」は高校・大学・公共でも役立ちそうです。
小学校でも頼りにするケースがありそうかな?


情報メディアの活用-第2版 (メディア専門職養成シリーズ5)

情報メディアの活用-第2版 (メディア専門職養成シリーズ5)


これは学校図書館関係者育成のためのテキスト。
学校図書館において情報メディアをどのように取り扱うべきか、
様々な視点から記述されています。
これもまだ全部読めてません…特に役立ったのは
第4章第2節「インターネット上の情報資源の活用と選択」。
同じくインターネット上の情報の特性についてや、
学校で使えるウェブページリストを生かしました。
夏休み中にちゃんと全部読もう。



というわけで、このような資料を参考にしました
(もっとあったかも…思い出したらまた書きます)。
これ以外にも多分役立つ資料があると思います。
「こんなのもあるよ!」と教えていただけたら幸いです。